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【ワンマンライブ経験者に聞く】 ワンマンライブできる集客力ってどうつけていくの? | OFF AXIS vol.02
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OFF AXISとは

都内にあるバー『BAR BUSHITSU EBISU』に訪れたゲストから、音楽活動に有益なお話を "雑談(=忖度のない本音)" をベースにライブ配信で伺うトーク企画『OFF AXIS』(読み:オフアクシス)。本企画では、アーティストの活動方法について世に溢れる華やかな成功体験などの「正面」の記録ではなく、その裏側にある葛藤、戦略、そして現場の空気感という「奥行き」を記録 & 配信し、次なるアーティストへのアイディア・ナレッジとして繋いでいきます。

第2回となる今回のテーマは、『ワンマンライブできる集客力のつけ方』。ゲストにZIN(渋谷WWW等で開催)とtoitoitoi(渋谷La.mama.等で開催)を招き、本音ベースで活動の裏側を聞いてきました。


Vol.2 『ワンマンライブできる集客力のつけ方』

最初の1年間、何をしていたか

◉「友達だから行ってあげてる」をなくす


MC(OFF AXIS担当者) - 活動開始時期はどんな感じだったんですか?

ZIN - 開始時期はもう本当に、自分の友達にメールして来てもらっていましたね。だんだん「友達だから行ってあげている」という状況をなくしていくようにして。友達が友達を連れてきてくれたら、次の日にちゃんと「昨日来てくれてありがとう」って連絡するまでを一つのセットとして実践していました。

MC - ちなみに自分は、自主企画をやった時に、「あ、友達を呼ぶ限界値が多分僕、40人だ」と気づいて(笑)。だから、そこからどうしたら自主的にライブへ足を運んでくれるようになるのかを考え始めました。


◉出演に向けたブッカーとの交渉のために


岸川(toitoitoi) - 本当に思い出せないぐらいのレベルですけど、最初は集客ってあんまり考えていなかった時期がありました。「いて当たり前」とは思っていませんが、何か特別なアクションをしていたかというと、していませんでした。活動3年目か4年目くらいに、1回「集客0」を叩き出して怒られたことがあるんですよ。

MC - 誰に怒られたんですか?

岸川:ブッキングしてくれた人に「ゼロってどうかと思うよ」ってちゃんと怒られて。そこから考えるようになった記憶がありますね。あと、やっぱり昔はライブハウスに厳しいチケットノルマがあったじゃないですか。終わった後に呼ばれて問い詰められたりしました(笑)。

ムラコシ(toitoitoi) - ノルマがあるから、その人数を集めないとお金を払わなきゃいけない。それが嫌だと思い、一定数はちゃんと呼べるようにしようと思ったのがきっかけかもしれないですね。

岸川 - ライブハウスと対等に話ができるようになるには、私たちがある程度お客さんを呼べて「こういうライブをして毎回このくらい呼ぶので」って交渉できるようにならないといけないなと。そう思い始めてから、ちゃんとお客さんがいる状況を作らなければと考えるようになりましたね。


「これがハマった!」集客のための秘策

ZIN:ビジョンを持って継続し、対バンでファンを増やす


ZIN - やっぱり継続的に動かないといけないという点と、自分の魅せ方をちゃんと理解して無理せず続けること。 自分のビジョンを持って活動すると、ファンもそれについてきてくれる感覚があります。

MC - 何か意識的にしたことはあるんですか?

ZIN - コンテンツは増やしました。YouTubeの動画・MVだったり、Instagramの告知の流れを考えたり。 でも、やっぱり対バン相手のファンの方が僕を知らずに観て好きになってくれたことが、ファンが増えたきっかけかもしれないですね。

MC - 理想のファンの増やし方ですよね。 結局、ライブのクオリティを上げていくことによって対バンのお客さんが増えていくということですね。


toitoitoi:面白そうな「体験」を作り、1通1通に熱量を込めたDMを送る


岸川 - ワンマンライブは周りがやっていないようなことをすることによって、面白そうと思っていつも来ないお客さんも来てくれるんじゃないかと考え、中身に非常にこだわる時期がありました。 (ゴールデン街の劇場で)空っぽの状態を自分たちで作るというコンセプトで、美術を入れて大道具さんも入れて、3日間で5公演やって毎回美術を変えるという取り組みも行いました。

MC - その後にやった一番大きいライブ(シャングリラ)の時はどうだったんですか?

岸川 - その時から私が始めたのは、当時のTwitterの私のフォロワー1500人とか2000人とか全員に、1人1人にDMを送るということをやっていました。 自信があったので1人1人にDMを送るんですけど、名前も最初の冒頭の文章も全部変えて、テンプレートではないものを送っていました。

MC - あ、大事なことです。

岸川 - 私はそれをやっていること自体を祭りにする、「私は今1人1人に送っている」というイベントにしたわけですね。 本当に単純に、素直に気持ちを隠さず伝えよう、来て欲しいんです、というのは必ず必要だなってその時からは思って。 かっこつけるより、1対1でやり取りはしようという姿勢でした。


ライブを創り上げるためのこだわり

限られた時間での「ストーリー作り」と視覚的なディテール


ZIN - 限られた時間の枠の中で、どういうストーリーを作るかとか。ちゃんとイメージしたセットリストと、どういう風に見えたら1番かっこいいかという点ですね。

MC - サポートメンバーの衣装までちゃんとしてると言ってましたよね。それは衣装や立ち振る舞いまで指示しているんですか?

ZIN - 立ち振る舞いは別にみんな好きなように。ただ、衣装はその場所に合わせて「ちょっと綺麗めに」とか、色だけ指定するとか。ちょっとしたことでも、お客さんの印象には残るのかなと。


◉演出・スタッフと最大限連携して「特別な時間」を作る


岸川 - ワンマンになったとしたら、過去のライブで「あの照明感動したよね」という人に直接連絡して声をかけて呼んでます。音響さんともバッチリ連携が取れるようにしているので、「ここで一気に盛り上がって、完全に暗転して」とか、非常に細かく指示を出すリハーサルを行っています(笑)。

MC - いかに音響さん、照明さんと仲良くなるかというのも大事ですよね。

ムラコシ - ワンマンの時は、大きい舞台じゃないと長さが足りない「でっかい布」をバックに入れたり、衣装チェンジしたり、VJを入れたりとか。ワンマンライブの時しか見れない特別感を出して、「今日ここに気合いを入れているんだね、一緒に特別な時間を共有したね」となるようにはしたいと思っています。


Q&A:路上ライブってやっていましたか?

◉路上ライブに来る人は、路上ライブにしか来ない


ZIN - 自分はやっていないですね。

岸川 - 私はやっていました。だけど、本当に辛くて。路上ライブで出会った方はライブハウスに来ないという結論に私の中では至りました。路上ライブの人は路上ライブに来る。

MC - なるほど。

岸川 - あとはクオリティの話にもなってくるんですけど、音が良い環境でこだわった音響でライブをすることが私はおそらく好きだからです。自分たちが持った機材でマイクとギターだけ繋いでやる音楽を見せるということに、割と苦痛を感じていて。もちろん全力でやりましたけど、「ライブハウスでも見て欲しいです」と言って来てくださった人は、もしかするとゼロかもしれない。


Q&A:ワンマンライブをやるタイミングと頻度は?

ライブの「頻度」よりも重要なのは「次が決まっていること」


MC - コンスタントにライブやっていきましょうという時の頻度は、どれくらいで考えますか?

ムラコシ - 我々は月に3本ぐらいですね。でも、どれくらいの頻度でやるかということよりも「次がちゃんと決まっていること」の方が重要だと思います。

MC - また次見たいと思った時に、ちゃんと足を運べる場所があったり、その場ですぐ知れるというのが大事ですよね。ネットの海に放り出されて、お客さんからまたアクセスしに行くのは結構ハードルが高いし、次の情報が出るかもわからない中で常にSNSを見張っているわけじゃないですから。

ムラコシ - うん。次が決まっていること。それが答えかもしれないですね。


◉ワンマンは「今」やるべき


ZIN - 1回、自分の集客力を確認した方がいい。だから、もしかしたらもう「今」やった方がいいのかもしれないです。

岸川 - やりたいなら、やればいい。そこで多分課題が出てきて、「じゃあどうするか」という話になります。外から見た時に、何かこう実績解除ができる数字は「100」なのかもしれないですが、じゃあ100じゃないから今もっと頑張らなきゃだめだみたいな判断をするために使えるといいですね。

MC - 配信で100人呼べるのと、オフラインで呼べるのは全く違うという認識はあると思いますし、オフラインのライブでどれくらい集客力があるのかは、トライして確認しつつ高めていくべきなのかもしれないですね。

岸川 - お客さんが5人でも、ワンマンですからね。カフェやバーなどの小さい規模でも一度自分でライブを開いてみるというのは大事かもしれません。


最後に


ムラコシ - シンプルですけど、自分がワクワクできたり、人がワクワクするという「ユニークさ」が表現としてまず大事だと思います。あとは継続性というか、めんどくさくても出たいライブハウスやクラブに定期的に出ること。そして、「やる」ということですね。今すぐやる。

岸川 - 私は今、ライブハウスの扉をどうやったら開いていただけるか、その壁を1回超えてもらえるかというところに力を入れたいなと思っています。改革を続けるということですね。考え続けて新しいアイデアを提案して、OKをもらってやってみるというところまでやる、というワンセットを、色々やっていこうと思っています。

ZIN - 自分のやりたいことを明確にして、「どういうアーティストですか」と聞かれた時にちゃんと答えられるように、自分と向き合って活動することですね。自分がブレるとお客さんもブレてしまう。この人のライブなぜ観に行きたいんだろうかとお客さんを迷わせてしまう。自分の世界観をしっかり作ることを続けることが最重要ですかね。


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